こんにちは!ちくです!
サッカー歴30年以上の大ベテランです!
サッカー好きですかー?
ボクは大好きです。
今日のテーマはトーキックです。
- トーキックは足を痛めるって本当?
- トーキックで蹴ったらダメと言われる。
- 結局、トーキックって使っていいの?
今日は皆さんのこんな疑問に答えていきたいと思います。
よくサッカーを始めたばかりの子どもはトーキックを使い、コーチに「トーキックで蹴るな!」なんて言われます。
結論から言うと
トーキックは非常に便利なキックなのでどんどん使えばいい
です。
「トーキックは治す(やめさせる)べき」などという記事を見かけますが、トーキックはサッカーの技術のひとつなので治す、やめさせるという議論はナンセンスです。
トーキックは
- なぜ使うべきなのか
- どんなときに使うのがいいのか
- どうすればうまくなるのか
を考えて、自分の技術のひとつとして磨いていきましょう。
そこで、今日もっとも覚えて欲しいのが、
トーキックのシュート
です。
これがうまくなるとゴール数が劇的に増えます。
この記事を読めば人よりいっぽ抜きん出ることができます。
ぜひ最後まで読んでください。
では始めましょう。
トーキックはやめさせるというものではなく、磨いていく技術やな。ブラジルの選手でトーキックがうまい人は多いで!
まず最初にマスターしてもらいたいインサイドキックに関して詳しく書いた記事はこちらです▼
≪ゴロのパスだけじゃない!速くて強いインサイドキックの正しい蹴り方・使い方
次に練習してもらいたいインステップキックについてめちゃくちゃ詳しく書いた記事はこちらです▼
≪インステップキックはミートが9割!飛ばない・できない自分とは今日でお別れ
トーキックとは?
トーキックとは、つま先で蹴るキックです。
上の写真の赤丸の部分、つま先の一点で蹴るキックです。
人によっては、つま先の親指の裏あたりで蹴る人もいます。
蹴る場所は人によって少し違います。
こういう感じですね。
一連の流れを見てみましょう。
バックスイングに注目してみて下さい。
ほとんどバックスイングなしで蹴っているのがわかります。
トーキックは
- 足首は直立している形のまま
- 軸足はボールより少し後ろ
- つま先でボールを突くように蹴る
- ボールの中心より上を蹴る
- 足をあまり振らずに蹴る(バックスイングが少ない)
このように蹴るキックです。
ボクはほとんど足を振りかぶらずに、突くように蹴ります。
イメージとしてはビリアードですね。
ボールの中心を突くだけです。
ただ、フットサルのテクニックではインステップキックのように、ボールの横に踏み込んでしっかりと蹴り足を振って蹴る方法もあるそうです。
※サッカーではほとんど使うことはありません。
球種としては
- ゴロ(グラウンダー)
- 浮き球
を蹴り分けることができます。
トーキックはグラウンダーのボールも浮き球も蹴れるけど、基本的には浮き球はあまり使わへんな。
トーキックのメリット
まずは、なぜトーキックを使うのかを考えていきましょう。
トーキックのメリットは
- ノーモーションで強いキックが蹴れる
- ドリブルと同じ形で蹴ることができる
- 囲まれた場面でも蹴れる
- とっさに打てる
- 初心者でも割と飛ぶ
これですね。
順番に説明しましょう。
ノーモーションで強いキックが蹴れる
これはトーキックを使う最大のメリットです。
つま先という固い部分で蹴るので、蹴り足をそれほど振らなくてもある程度、強いボールが蹴れます。
キックモーションなく蹴れるので、相手に非常に読まれにくいです。
ドリブルと同じ形で蹴ることができる
アウトサイドキックも同じですが、ドリブルとキックの形がほぼ同じです。
これはドリブルと見せかけてキックすることができるということです。
上の「ノーモーションで蹴れる」というメリットと合わせれば、ドリブルをしていくと見せかけてそのまま蹴ることができます。
これをやられるとキーパーや相手ディフェンダーはいつ来るか、タイミングが読めなくなります。
囲まれた場面でも蹴れる
足先で突くだけでボールが飛んでいくので、相手に囲まれた場面を打開するのに向いています。
囲まれたときに、近くに味方を確認できればボールを突くだけでパスができます。
逆に、インサイドキックやインステップキックはどうしてもキックモーションが大きくなるので囲まれると蹴りづらいです。
とっさに打てる
インサイドキックやインステップキックは自分の思うところにボールが置けないと蹴りにくいキックです。
言いかえると蹴る場所が必要なキックと言えます。
ですが、トーキックは少しトラップがずれてもボールが前にあれば強引に打てるキックです。
前に突けば飛んでいくので、トラップが乱れて敵が来ているときでもとっさに打てます。
蹴る場所を必要としないキックと言えます。
初心者でも浮き球が蹴れる
初心者がトーキックを使ってしまう理由です。
トーキックは蹴りやすく、比較的かんたんにボールは浮き球になります。
割とかんたんに少し強いボールを蹴ることもできます。
ですので、初心者はトーキックで蹴りたくなります。
「この蹴り方だとかんたんに飛ぶ!」と思うわけですね。
インステップキックやインサイドキックは最初、蹴るのが難しいからどうしても蹴りやすいトーキックで蹴ってしまうな。割とすぐに飛ばせるしな。
トーキックのデメリット
トーキックのデメリットは
- 正確なキックが蹴りにくい
- 飛距離が出ない
- ボールの芯を外すと痛い
です。
順番に見ていきましょう。
正確なキックが蹴りにくい
トーキックは初心者が蹴りやすいキックではありますが、コースを狙おうと思うと難しいキックです。
要は
- ボールの中心という点
- つま先という点
この2つの点をうまく合わせなくては狙ったコースに飛びません。
これですね。
ですので、正確なキックには向かないと言えます。
トーキックでPK(ペナルティキック)を蹴る人があまりいないことでもわかりますよね。
飛距離が出ない
トーキックは浮き球を蹴ることは出来ますが、それほど飛距離はでません。
点と点を合わせるキックなので、ボールに多くの力をのせることができないからです。
インステップキックやインフロントキックは身体の回転を利用してボールに力を伝えるので飛距離を出すことができます。
ボールの芯を外すと痛い
トーキックはボールの中心をうまく蹴ると、トーンという感じで痛みを感じません。
しかし、ボールの芯を外してしまうと、ベコっという音がなってつま先が非常に痛いです。
あまりベコ、ベコいわせ過ぎるとつま先を痛めてしまう恐れもあります。
トーキックはうまく蹴ったら飛びそうな感じがするけど、すぐに失速して落ちてしまうで。遠くに飛ばそうと思ったら、やっぱりインステップキックやな。
コーチが「トーキックを使うな」という理由
上のデメリットでわかるように、コーチが「トーキックはダメ」という理由は
- 正確なキックを蹴るのが難しい
- 飛距離が出ない
- ケガのリスクがある
これらです。
コーチは基本のキックである
- インサイドキック
- インステップキック
などを先にしっかりと蹴れるようになって欲しいと思っています。
プロの試合を観てもまずよく使われているのは、インサイドキックやインステップキックですよね。
トーキックのみで世界で活躍できる選手になれることはありません。
正確なキックが使えるとサッカーはより楽しくなるので他のキックもたくさん練習しましょう。
トーキックは正確に蹴るのが難しいんだね。うまく蹴れるように練習が必要だね。
基本のキック5種類に関して解説した記事です。ぜひ読んでみて下さい▼
≪最初に練習すべき基本のキック5種類を徹底解説!使用場面と蹴り方のコツ
トーキックの主な使用場面
トーキックの主な使用場面は
- シュート
- 囲まれたときのショートパス
- ぎりぎり届くボールに足を出してパス
などです。
※シュートに関してはあとで詳しく説明します。
メリットのところで説明したようにノーモーションで蹴れるキックなので、トーキックはシュートや囲まれた時に威力を発揮します。
3つ目の「ぎりぎり届くボールに足を出してパス」とは
このような状況のとき、青11番と赤4番はボールを取ろうとします。
11番からは後ろの青10番が見えるので、トーキックで足を思い切り伸ばして突けば10番にパスを通すことができます。
このようなぎりぎりのところで蹴るのにトーキックは非常に便利に使えます。
最後にトーキックは浮き球も蹴れますが、あまりミドルパス、ロングパスで使うことはありません。
理由はデメリットで説明したように
- 正確性に欠ける
- 飛距離が出しづらい
からです。
ミドルパスやロングパスはインステップキックやインフロントキックを使いましょう。
今日は今から説明するトーキックのシュートを覚えてな!
ゴールを量産できるトーキックのシュート
今日、絶対に覚えて欲しいトーキックのシュートについて解説します。
まずは以下の映像をご覧ください。
1994年のアメリカワールドカップのロマーリオの得点です。
2002年の日韓ワールドカップのロナウドの得点です。
今日覚えて頂きたいのはズバリこのシュートです。
同じような場所からトーキックで打って入っています。
このシュートを観て2つのことに気づきます。
- たいしたシュートじゃない
- 周りに敵ディフェンダーがいる
これら2つです。
どちらのシュートもゴールの隅に飛んでいるとはいえ、ゴロでそれほど勢いはありません。
ペナルティエリア内からのシュートですが、めちゃくちゃ近くからのシュートでもないですよね。
さらに、ディフェンダーが近くに数人いて、きちんとボールにもチェックに行っています。
にも関わらず、キーパーが反応しきれずに入っています。
なんならキーパーは触っていますが、一瞬反応が遅れて止め切れていないんですね。
なぜでしょうか?
これの秘密は
- ほとんどノーモーションで蹴っている
- ドリブルの形とキックの形が同じ
これですね。
先述しているトーキックのメリットがてんこ盛りです(笑)。
ドリブルのかっこをしたまま、その延長でほぼノーモーションでキックしています。
もうワンドリブル来るかなと思うから、ディフェンダーは寄せ切れず、キーパーは読めないんですね。
逆に、ここでインステップやインサイドで蹴ろうとすると、もう一度ボールを持ちかえないとゴールに蹴れません。
そうすると持ちかえているうちにディフェンダーは必ずアタックしてきます。
キーパーもそれなりに準備できるでしょう。
おそらくゴールできていないはずです。
※後ほど、トーキックでのシュートの練習の仕方を詳しく解説します。
基本はインステップやインサイドでシュートを打てばいいけど、とっさのときにトーキックでのシュートが打てるようになればゴールは劇的に増えるで!
トーキックはなぜ痛いのか?
トーキックがなぜ痛いのかを突き詰めて考えてみましょう。
これがわかれば対策が打てます。
トーキックが痛いときはほとんどが
ボールの下のほうを蹴っているから
これなんですね。
シューズを見てもらえばわかりますが、つま先部分は固くなっています。
ですが、つま先より少し上に行くと革の部分になり、つま先部分より柔らかいですよね。
足もつま先の少し上に行くと爪があります。
この
靴の柔らかい部分=爪に当たるとめちゃくちゃ痛い
です。
下手すると爪が黒くなったり、親指から血が出たりします。
初心者のうちはボールを「飛ばしたい」や「浮かせたい」気持ちが強いのでどうしてもボールの下の方を蹴ります。
ボールの下の方を蹴るとボールは浮くからです。
ですが、ケガのもとになります。
痛くないトーキックの蹴り方
上記を踏まえて、痛くないトーキックの蹴り方は
ボールの真ん中より上を蹴ること
です。
こう言うと
- 「そんなことで痛くなくなるの?」
- 「それじゃボールが浮かないやん」
という声が聞こえてきそうですが、本当に痛くないし、トーキックでボールを浮かせる必要はありません。
先ほど紹介したロマーリオとロナウドのトーキックシュートは、ほとんどゴロですがゴールに入っています。
そして、両方ボールに前回転がかかっていることがわかります。(観にくかったらすいません(^^;)
これはボールの中心より上を蹴っている証拠です。
ボールの上側を蹴ってもある程度、速いボールは蹴れるのです。
ですので、トーキックのポイントは
ボールの中心より上を蹴ること
こうなります。
大事なことなので2回言いました(笑)。
ボールの下を蹴ると痛いことがわかれば、もうケガせんよな!
トーキックの練習方法
ではトーキックの練習方法を見ていきましょう。
ボクからは2つ提案します。
- 近距離からの壁打ち
- ドリブルシュート
この2つです。
「少ないな」と思うかもしれませんが、インステップキックやインサイドキックがしっかり蹴れるようになり、ボールの中心がわかるようになればトーキックは難しくないと思っています。
ですので、トーキックの練習は2つで十分です。
順番に見ていきましょう。
近距離からの壁打ち
5~10メートルぐらいの近い距離から壁の前に立ち、壁に向かってトーキックで蹴りましょう。
壁がない場合は、公園の階段や段差などでも大丈夫です。
注意するポイントは
ボールの中心より少し上を突く
これですね。
ゴロで軽くでいいので、ボールの中心かボールの中心の少し上をしっかりととらえられるように練習しましょう。
壁からはね返ってきたボールはトラップしてから蹴り返してもいいし、慣れてきたらダイレクトで蹴ってみましょう。
どちらにしてもボールの中心をしっかりと意識してください。
蹴ったときにボールが無回転か前回転になっていれば、「ボールの中心」か「中心より上」をとらえられている証拠です。
ドリブルシュート
今日、覚えてもらいたいドリブルシュートの練習です。
ロマーリオやロナウドの映像を何度も観て、ゴールに向かってシュートしてみて下さい。
ゴールがない場合は壁でもいいので、しっかりとドリブルをしながら蹴る練習をしましょう。
ステップとして
- ゆっくりドリブルからシュート
- 少し早いドリブルからシュート
- トップスピードドリブルからシュート
このように最終的に自分なりにいちばん速いドリブルからトーキックでシュートが打てるように頑張りましょう。
この時の注意点は
ゴールの隅に蹴り分けられるように
これですね。
右でも左でもいいので自分の思ったポストに蹴れるように練習しましょう。
以上、2つの練習をやってみてください。
ドリブルシュートをいっぱい練習してみような!
まとめ:トーキックを武器にしよう!
まとめいきましょう。
まず最初に大事なこと
トーキックは技術のひとつなので練習してどんどん使おう
と言いました。
トーキックはやめさせるべきという議論を見かけますが、やめる必要はありません。
トーキックはしっかりと磨いていけば立派な武器になります。
身につけるべき技術としてとらえ直しましょう。
ただ、トーキックだけでプロになれることはありません。
他の基本のキックもしっかりと練習しましょう。
トーキックとは
- 足首は直立している形のまま
- 軸足はボールより少し後ろ
- つま先でボールを突くように蹴る
- ボールの中心より上を蹴る
- 足をあまり振らずに蹴る(バックスイングが少ない)
このように蹴るキックです。
トーキックで蹴るメリットは
- ノーモーションで強いキックが蹴れる
- ドリブルと同じ形で蹴ることができる
- 囲まれた場面でも蹴れる
- とっさに打てる
- 初心者でも割と飛ぶ
でした。
キックモーションがほとんどなくドリブルの続きで蹴ることができるので、相手からすると非常に読みにくいキックです。
意外性があるキックなので、ドリブルシュートに最適です。
デメリットは
- 正確なキックが蹴りにくい
- 飛距離が出ない
- ボールの芯を外すと痛い
です。
正確なキックをするには少し難易度が高いキックです。
そして、飛距離もでないので、ロングパスやミドルパスに使うことはあまりありません。
このデメリットがあることで、多くの小学生のコーチは「トーキックを使うな!」と言うわけです。
トーキックの主な使用場面は
- シュート
- 囲まれたときのショートパス
- ぎりぎり届くボールに足を出してパス
などです。
バックスイングなしでしっかりとしたキックが蹴れるので、囲まれたときや足を伸ばしきったときのキックに使えます。
そしてゴールを量産できるトーキックシュートについて説明しました。
今日ぜひ覚えてもらいたいシュートです。
その後に、トーキックが痛い理由を解説しています。
ボールの中心より下を蹴ると爪に当たってしまうので、足は痛く、ケガをする可能性があります。
ですので、
ボールの中心より少し上を蹴る
これが大事なポイントです。
最後にトーキックの練習方法2つを解説しています。
特にドリブルシュートの練習はしっかりとして、自分の武器になるように磨いてみて下さい。
以上、長くなりましたので今日はこの辺で終わります。
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最後まで読んで頂きありがとうございました。
少しでも皆様のサッカーライフが充実して、よりサッカーを好きになってくれたら嬉しいです。
サッカーさいこー
ブログさいこー
おしまい。