こんにちは!ちくです!
サッカー歴30年以上の大ベテランです!
今日はディフェンスで抜かれない方法について考えていきたいと思います。
- 1対1で簡単に抜かれてしまう…
- コーチに「飛び込むな」と怒られるけど、言葉の意味がよくわからん…
- 1対1で抜かれないコツがあるなら教えて欲しい!
こんな悩みを持っている人は多いと思います。
ボクは小学校の頃はセンターバックをやらされました。
その後、徐々に前に移動させられトップ下をやることになりましたが、ディフェンスのできるMFとして重宝されました。
中学でも高校でも1年生で入学してすぐにレギュラーになれたのは、ディフェンス力を買われたことが大きいと後で監督に聞きました。
特に1対1にはかなり自信を持っています。
実は1対1に強くなることはそんなに難しくないです。
簡単にかわされてしまう子はただ単にディフェンスのやり方を知らないだけだと思います。
この記事を読んでコツさえマスターしてもらえればディフェンスは劇的に変わります。
それではさっそく解説していきましょう。
1対1は簡単なの?
正しいやり方さえわかったら、そんなに簡単に抜かれることはないで。
1対1が劇的にうまくなるディフェンスの大原則
子どもの1対1の練習を見ていると、ふわ―っと近づいてそのままさーっと抜かれるのがほとんどですよね(笑)。
まあ「飛び込むな!」と言いたくなる気持ちもわかります。(^^;
実はこのふわ―っと近づいていくのがディフェンスではよくない行為です。
ここではディフェンスの大原則
- 『止まる』
- 『寄せる』
について解説します。
「早く1対1について教えてよ!」って思ったかもしれんけど、これが出来るようになったら1対1はうまくなるから必ずマスターしような!
パスが出たらできるだけ『寄せて』近づいたらピタっと『止まる』。
これが出来るようになると、1対1で簡単に抜かれることはまあ少なくなるでしょう。
これだけではわからないので、詳しく説明します。
正しい『止まる』のやり方
『止まる』というのはパスが受け手に入るときに、できるだけ寄せた後にピタっと『止まる』ことです。
『止まる』ことでパスの受け手はディフェンス側の出かたがわからなくなり、動きを制限することができます。
正しい『止まる』ができると次の動き出しがスムーズになり、相手が仕掛けてきてもそれに対応できるようになります。
『止まる』で大事なことは
こちらから動きの方向を出さないで、フラットな状態を保つこと
です。
相手はこちらの逆を突こうと考えています。
こちらが先に動き出してしまうとそれを見て逆を突いてきます。
こちらから先に動きの矢印を出さずにフラットな姿勢を保ち、相手の仕掛けに対してすぐに動き出せることが大切です。
それでは、正しい『止まる』の姿勢を考えていきます。
正しい『止まる』の姿勢とは
- やや前重心になる
- 背筋は伸ばす
- 骨盤を下げない
です。
順番に見ていきましょう。
やや前重心になる
すぐに動き出すためにはやや前に重心を取る必要があります。
これは足の裏の親指のつけ根にある母指球というところに、スッと体重が乗っている状態です。
母指球に体重がスッと乗っていると、次の一歩がスムーズに出る状態と言えます。
テニスのサーブレシーブでも野球の守備でもすぐに動き出すスポーツは母指球に体重を乗せて構えますよね。
それと同じです。
逆にかかとに体重が乗っているとすぐに動き出すことはできません。
そもそもかかとからスタートすることはないので、その分一歩遅くなってしまいます。
背筋を伸ばす
頭が下がって猫背になってしまうと次の動き出しに大きなロスがでます。
頭が下がると姿勢が悪くなり、骨盤も下がります。
ですので、しっかりと状態は起こして、視野もしっかりと確保しましょう。
骨盤を下げない
上でも少し触れましたが、骨盤が下がると次の動き出しが遅くなります。
日本人は欧米人と比べると、もともと骨盤が後傾しているそうです。
しっかりと骨盤を腰に乗せて直立した姿勢になってから軽く膝を曲げ、母指球にスッと乗るのが理想の姿勢です。
必要以上に腰を落とし過ぎると次の動きが遅くなります。
大事なのは次の動き出しがスムーズにできることです。
『止まる』の練習は地味ですが、走ってピタっと止まる練習を繰り返すことです。
最初はゆっくりでいいので、しっかりと正しい姿勢で止まる練習をしましょう。
姿勢を意識しながら徐々にスピードを上げていくことでうまくなっていきます。
急激に練習すると体を痛めるかもしれんから、姿勢を意識してゆっくりから始めていこうな。
正しい『寄せる』のやり方
『寄せる』とはパスを受けようとする相手に近づいて距離を詰めることです。
この『寄せる』がしっかりとできると、プレッシャーを強くかけられ相手は自由にプレーできなくなります。
うまく寄せ切ってしまえば、1対1になる前にそのままボールを奪うことも可能です。
ガーといって『寄せる』ことが守備の上では重要になります。(擬音語ばかりですいません(^^;)
『寄せる』でもっとも重要なことは寄せるタイミングです。
タイミングは
パスが出てからではなく、出る瞬間に寄せる
これですね。
図で説明します。
赤の①から②にパスが出る瞬間に青の①が『寄せる』!
パスが出てしまってからでは相手との距離が中途半端になってしまいます。
そうなると相手が余裕をもってプレーできてしまうんですね。
1対1で有利になるためにも1メートルの距離まで行くつもりで寄せましょう。
相手との距離が1メートルでピタっと止まれば、相手は自由にプレーできんくなるで。
自分のマークにパスが入るときの『止まる』『寄せる』のまとめ
上記を踏まえて、自分のマークにパスが入るときの寄せ方と止まり方をまとめておきます。
- 止まるべきところでピタっと止まる
- 寄せる角度は正面
- 寄せ切って奪う
順番に解説します。
止まるべきところでピタっと止まる
まずは自分のマークにパスが出るまでの準備をします。
- パスが出る前に自分のマークを確認
- パスが出る瞬間に寄せる
- 止まるべきところでピタっと止まる
『寄せる』のところでも説明しましたが、パスが出る前に自分のマークを確認しておき、パスが出る瞬間にトップスピードで寄せていきます。
止まるべきところまでは全速力で走って、瞬間的にピタっと止まるのが理想です。
止まるべきところとは、自分の間合いのことです。
自分の間合いとは人によって違いますが、
相手がボールを動かしたときに瞬時に反応できてボールに足が届く距離
と考えて下さい。
先述しましたが、だいたい1メートルぐらいの距離まで詰めていきたいです。
そこで、ピタっと止まるわけです。
間合いに関しては後ほど詳しく説明します。
寄せる角度は基本的に正面
寄せる角度に関してはチームの決まり事やポジションによっても変わりますが、基本的には正面から寄せていくのがいいです。
よく監督からの指示で「中を切れ」「縦をきれ」というのがあると思いますが、どちらかを切りすぎるとどちらかに行かれるリスクが高くなります。
- 「中を切れ」→内側へのドリブルやパスを防ぐ
- 「縦を切れ」→縦方向へのドリブルやパスを防ぐ
特に子どもはどちらかを切れと言われると極端になってしまうケースが多いので、基本は正面からフラットに寄せるのがいいと思います。
よっぽどここではこちらを切るという決まりを作るときや、すぐ後ろにカバーがいるというときのみ、どちらかを切ればいいのではないでしょうか。
寄せ切って奪う
日本では「どちらかに限定して誘導する」という考えが一般的ですが、ヨーロッパでは寄せ切って奪おうという考え方が主流なようです。
まずはどちらを限定するかこだわる前に、正面から寄せ切りましょう。
寄せ切ることをいちばんに考える
これが肝心です。
寄せ切って自分の間合い(1メートル)に入れてピタっと止まる。
これで、相手がボールを動かしたときに体を入れてボールを奪うことができます。
要はしっかりと寄せることができたら、相手はパスもドリブルもしにくくなるわけや。
『止まる』『寄せる』をマスターすることで必ず守備はうまくなるで!
1対1で抜かれないで相手を抑えるディフェンスをするコツ6つ
上記の『止まる』『寄せる』がきっちりと出来るようになれば、まあ簡単には抜かれなくなります。
ここから相手がドリブルに入ったときに良いディフェンスをする方法を考えていきましょう。
1対1でただ単に抜かれないようにするには間合いを長めにとって、相手に合わせて自分もどんどん下がっていけばいいだけです。
ただ、ずっと下がり続けたら相手の好きにやられてしまいます。
どこかで相手の邪魔をしたいわけです。
ここでは、抜かれずに相手を抑えて、あわよくばボールを奪うことができるコツをお伝えします。
1対1で抜かれずに相手を抑えるコツは
- 1対1の基本姿勢
- 自分の間合いを知る
- 時間を稼ぐ守備
- 間合いを詰める守備
- ボールを奪う足の出し方
- 相手を止める腕の出し方
これらをやることです。
順番に詳しく解説していきます。
1対1の基本姿勢
1対1の基本姿勢は『止まる』の姿勢とほぼ同じです。
相手がドリブルで仕掛けてきたときは「1対1の基本姿勢」をとります。
1対1の基本姿勢は
- やや前重心になる
- 背筋は伸ばす
- 骨盤を下げない
- どちらかの足を前に出す
『止まる』と違うところはどちらかの足を前に出すというところですね。
ボクは利き足の右足を前に出しますが、やりやすい足でいいです。
あとで詳しく説明しますが、ボールを奪いに行くときに出しやすい足を前に出しましょう。
片足を前に出しても、上半身はなるべく正面を向くようにします。(上半身まで斜めになりすぎないようにする)
ここでのポイントは
- 前重心はくずさない
- サイドステップはしない
- 前に出した足を相手のフェイントに合わせて変えない
順番に見ていきましょう。
前重心はくずさない
相手がドリブルで向かってくるときは、ディフェンス側は相手に合わせて少し下がることになります。
この時、下がりながらでも重心がかかとに乗らないようにするのが大切です。
かかとに乗ってしまうとどうしてもスタートが遅くなってしまい、相手が仕掛けてきたときに対応できなくなってしまうからです。
ですので、なるべく足の母指球に体重を乗せるようにしましょう。
サイドステップはしない
相手が仕掛けてきてスピードを上げたときに、サイドステップを踏んでいるとついていけません。
サイドステップとは反復横跳びみたいなやつですね。
少しずつ下がりながら相手のドリブルに合わせているときはサイドステップのようになっても構いませんが、相手が仕掛けてきたときは走るのと同じように両足を運びましょう。
両足を運んで素早く体を寄せていくことでボールを奪えるチャンスは広がります。
前に出した足を相手のフェイントに合わせて変えない
相手がドリブルで左右にボールを動かしながら向かってくるときに、ディフェンスは体の向きを一定にして下がっていくようにします。
前に出した足をすぐに入れ替えてはいけません。
ドリブル側がボールを左右に振ってきているときに、相手の左右の動きに合わせて体をいちいち入れ替える人がいますが、これはドリブル側の思うつぼです。
結局、体が追いつかなくなり簡単にかわされてしまいます。
そうではなく、基本姿勢(右足前ならずっと右足前)のまま相手の動きをよく見て下がっていきます。
相手の動きにいちいち反応して左右に振られてはいけません。
無理にこちらから先に動く必要もないです。
もし相手が仕掛けてきて自分の右側(左足前の場合は左側)を抜いて来たときだけ、反転して体を寄せていきます。
相手が抜ききれずに止まったら、また同じことを繰り返しましょう。(試合でそんなに何度も1対1が繰り返されることはあまりないですが(^^;)
自分の間合いを知る
相手がドリブルで仕掛けてくるときは、「間合い」がめちゃくちゃ重要になります。
「間合い」には3つの段階があります。
- DFはボールに足が届かないが、相手も抜くには遠い
- DFはぎりぎりボールに届かない距離
- DFが足を伸ばせばボールに届く距離
これですね。
①の場合は抜かれはしないですが、ボールを奪うこともできません。
相手がスピードに乗るスペースがあるので、早く距離を詰めたいところです。
②は相手が自由にドリブルできる距離感なので、もう少し距離を縮めたいです。
③はボールを奪えるチャンスがあります。
上でも述べていますが、ディフェンスでいちばん良い「間合い」は
相手がボールを動かしたときに瞬時に反応できてボールに足が届く距離
これですね。
もちろんこの「間合い」は体格やリーチ、自分の特徴によって変わってきます。
ここで大事なのは
自分の間合いを知っていること
です。
これは何度も練習や試合で体得していく、感覚的なものです。
どこまでなら態勢を崩さずに足が出せるのか、ギリギリの間合いはどこまでなのか。
練習で1対1をすることで自分の間合いを研究しましょう。
時間を稼ぐ守備
相手はドリブルで向かってきていますので、簡単に抜かれてしまうのがいちばんよくありません。
そこで、抜かれないことを最優先して、味方が戻ってくるのを待つのが「時間を稼ぐ守備」です。
先ほどの最適な「間合い」を保ちながら、抜かれないように相手が進んだ距離分だけ自分も下がっていきます。
距離をあけすぎると相手はスピードに乗ってくるので、「間合い」を保ちながら我慢するのが大切です。
相手が警戒してドリブルのスピードを落とすことができたら良いディフェンスと言えます。
よく聞くコーチの言葉で「遅らせろ」というのがあると思いますが、この「時間を稼ぐ守備」が「遅らせる守備」と言えます。
間合いを詰める守備
上の「時間を稼ぐ守備」よりボールを奪う確率を上げる守備が「間合いを詰める守備」です。
「時間を稼ぐ守備」と同様に、相手のドリブルに合わせて下がりながら守備をします。
ドリブル側は必ずトン、トン、トンというリズムでボールタッチしながら向かってきます。
このトンとトンの間はボールに触っていない瞬間です。
トンとトンの間に自分が下がっているスピードを少し緩めると、相手との距離が縮まります。
このように徐々に相手との距離を詰めて、しっかりと寄せることができれば相手のドリブルを止めることができます。
「時間を稼ぐ守備」よりも攻撃的な守備と言えます。
ボールを奪う足の出し方
しっかりと『寄せる』と『止まる』ができると、相手を自分の間合いに入れることができます。
自分の間合いに相手を入れることができたら、こちらから足を出してボールを奪う守備ができます。
ボールを奪う足の出し方は
前に出しているほうの足でボールをつつく
です。
相手のドリブルのリズムをよく見て、ドリブルが大きくなったときや相手が一息つくなど油断したときに足を出していきます。
ここでポイントは
前重心で体ごと前に出す
こうすることで、もしかわされたとしても、すぐに動き出すことができます。
かかとに体重が残って足だけ出すと、思うほど足は出ません。
体重移動ができていないので、かわされた後もすぐに動き出しができないです。
ボクの経験から言うと自分が思っているより、足は伸びます。
体ごとグイっと足を限界まで伸ばしてみましょう。
相手はここまで足が伸びてくると思ってないので、意外と簡単に取れることが多いです。
自分がどれほど足が伸びるかは日々の練習で研究しておきましょう。
少し込み入った話になりますが、
ボールに足を出すときは、完全にボールを奪うという意識よりも、タッチラインの外に出したり相手からボールを離すという意識でやる方がいいです。
ボールを完全に奪おうと思うと、より近づかないと難しいです。
もちろん完全に奪えそうなときは奪う方がいいです。
ですが、ボールを相手から離す意識にすると、つま先がボールに当たればいいので、より自分の間合いが長くなります。
つま先までの自分の間合いを知っておくことも肝心です。
相手を止める腕の使い方
相手がスピードタイプで蹴って走るドリブルをしてくる場合は、相手とボールの間に体を入れるのが望ましい対応になります。
ですが、あからさまに体を入れて相手の進路を妨害するとファウルになります。
ですので、ボールへ向かいながら腕を広げて自分の前に入られないようにしつつ、ボールに先に到達するのが正解です。
このとき、相手を腕で抑えるのではなく、自分の脇から抜けて前に来られないように腕を広げます。
自分の両脇の空間を確保しているように、脇から腕を広げるとファウルを取られづらいです。
まずはしっかり『止まる』『寄せる』をする。それには自分の「間合い」を知っておく必要があるわけや。
そこまで出来るようになれば、「遅らせる」か「間合いを詰める」は状況に合わせてやることやな。経験も必要になってくるな。
スピードタイプに抜かれない方法
上でも少し触れましたが、相手があきらかにスピードタイプで、蹴って走るドリブルをしてくる場合の対処法を順に説明します。
- スピードに乗る前に寄せ切る
- 通常より間合いを大きめにとる
- 蹴って走られた時はの上記のように腕と体を使ってボールに先に到着する
これですね。
スピードに乗る前に寄せ切る
スピードが自慢のタイプはあまりテクニックがない場合が多いです。
ですので、相手がスピードに乗る前に寄せ切ってしまうと何もできません。
まずは『寄せる』のところでも説明したように、パスが出るのと同時に寄せ切るようにしましょう。
相手がドリブルに入ってしまった場合はスピードに乗ってくる前に徐々に間合いを詰める「間合いを詰める守備」を実践すると相手の動きを止められます。
通常より間合いを大きめにとる
パスが出て寄せ切れなかった場合は、通常より少し間合いを大きく取りましょう。
相手が蹴って走ったときでも対応できる間合いでいることが大切です。
ここでは味方の守備が整うように「時間を稼ぐ守備」を意識しましょう。
相手がミスをしたり、ドリブルが大きくなったときは一気に距離を詰めて相手の自由を奪います。
蹴って走られた時は腕と体を使ってボールに先に到着する
相手がスピードに乗って、蹴って走られた場合は、「相手を止める腕の使い方」で説明したように、ボールにしっかりと向かいながら相手の進行を防ぐように、うまく腕を使いましょう。
ボールに先に追いつけたときは、しっかりと体を入れるといいです。
完全に抜かれた場合はなるべく早くペナルティエリアに戻るなど、次のポジションに行くことも大切です。
相手が隙を見せたらグッと寄せてしまえば、相手は抜きにくくなるで。
スピードタイプは走らせへんことが大事やな。
テクニシャンタイプに抜かれない方法
スピードはないけれど、テクニックがあるタイプに抜かれない方法を説明します。
テクニックがあるタイプに抜かれない方法は
相手の出かたをじっくりと見る
これですね。
テクニシャンタイプの選手はこちらの動きをじっと見ています。
こちらが先に足を出してしまうと、それとは逆を突いてこようとします。
ですので、こちらからは動きの方向を指し示さないことが大事です。
テクニシャンタイプがフェイントを仕掛けてきても動かず、足を出さず見ておきます。
相手がつっかけてきたときだけそれに合わせて体を寄せていけば、ボールを奪うチャンスは出てきます。
忍耐力が必要ですが、相手のタイプがわかっていればそれほど怖くはありません。
相手にスピードがないなら、完全に抜かれん限り追いつけるからな。相手が抜きにかかってくるまでは耐えることや。
スピードがありテクニックがあるタイプに抜かれない方法
先ほどスピードがあるタイプはテクニックがないと言いましたが、たまに両方を兼ね備えた選手がいるのも事実です。
そういうタイプに抜かれない方法は
がっつりマークして、パスが入れば必ず寄せ切る
これしかありません。
速くてうまい選手は少しのスペースを与えるだけで、すぐにスピードに乗り手が付けられなくなります。
まずはその選手がプレーするスペースを消すことに全力を注ぎましょう。
相手のスピードを落とすことができれば、味方がカバーする時間も作れます。
本当に自由にやらせないようにするには、がっつりと寄せ切ることが大切です。
ボクは中盤の真ん中をやっていたので、相手チームの一番うまい選手と対峙することが多かったです。
ボクの経験上、しっかりとマークして自由に持たせなければ抑えることは可能です。
どんなうまい選手でもしつこくついてこられるのが一番いややからな。
背中を向けている相手の対処法
相手に縦パスやスローインが入る場合、背を向けている相手に対して自分が後ろからマークすることがあると思います。
この場合、守備の順番として
- インターセプトを狙う
- トラップする直前を狙う
- トラップした直後を狙う
の3つの段階にわかれます。
インターセプトとはパスが相手に届く前にボールを奪うことです。
まずはさっと前に出てインターセプトを狙いますが、インターセプトできない場合は後ろからプレッシャーをかけます。
よくトラップを狙えと言われますが、トラップにも「トラップする前」と「した直後」の2段階があります。
この状態のときに相手の足の間や脇から、しっかりと足を出して邪魔をします。
見ているだけだと相手は自由にパスも出せますし、反転するだけで抜かれてしまいます。
背を向けてキープしている相手のどこへ足を出すかは
- 相手が進みたい方向
- 相手の利き足
この2つです。
要は相手が縦に進みたそうなら縦の方向に足を出していきます。
そして、そのままキープするなら基本的には利き足でコントロールすることがほとんどなので、利き足方向に足を出せばボールに当たります。
ここで注意するポイントは
足を出した時に後傾にならない
これですね。
後ろから足を出せと言われると、どうしても上体が残ったまま後傾になって足を出してしまいます。
こうなるとターンされた時についていけません。
そうではなく、できるだけ前重心のまま体ごと足を出すようにしましょう。
その方が相手もプレッシャーを感じて慌てます。
どんなプレーでも上体がついていかんと足だけでいくとやられてしまう。前重心をなるべく崩さずに体ごと向かっていくのがポイントやな。
ディフェンダーから仕掛ける方法
1対1で相手と対峙した時に、ドリブルをしている相手がフェイントをして仕掛けてきますが、DFからフェイントを仕掛けることもできます。
こちらからフェイントをかける目的は
- 相手のミスを誘う
- 相手の出かたを見る
ことです。
うまくいったら、相手がミスをしてくれて奪う確率が上がります。
また、本来は相手が先に動くのを待ちたいですが、こちらからフェイントを仕掛けることで、相手がどう動きたいのかがわかります。
そこで相手が焦って動いてしまったところを潰すことができます。
具体的には
- 足を出すふりをする
- 大袈裟に進行方向を限定する
この2つがやりやすいです。
足を出すふりをする
基本的には簡単に足を出したらかわされて、抜かれてしまいます。
ここでは足を出していくふりをします。
すると相手は取られないようになんらかの動きを見せます。
それに合わせて体を寄せて、出来ればボールを奪います。
例えて言うとフェンシングのような動きをするということです。
行くと見せかけて引く、この動きを何度か繰り返すことで相手はミスをするかもしれません。
そのすきをこちらから作り出します。
大袈裟に進行方向を限定する
どちらかのサイドを大袈裟に限定するともう片方に大きな隙が生まれます。
そうすることで、相手を片方の選択肢に誘い込みます。
もし中側を大袈裟に限定すると、縦ががら空きになります。
相手が縦に抜いて来たときにすぐに対応できるようにしておいて、全力で当たるというわけです。
上手くいけば簡単に取れますが、タイミングを失敗すると簡単に抜かれてしまうことにもなります。
こちらから仕掛けるフェイントはいずれにしても練習が必要です。
DF側からフェイントをかけるのは少し難易度が高いけど、余裕があれば試してみたらいいで。
「飛び込むな!」や「遅らせろ!」の意味について
よく少年サッカーの試合中でもコーチや親の席から飛び交う言葉に「飛び込むな!」「遅らせろ!」というのがあります。
「飛び込むな」の意味がよくわからずにチャレンジをやめてしまう子もいるようです。
そうならないように、しっかりと言葉の意味を理解して、どうすればいいのかをわかっておきたいです。
先述しましたが、ディフェンスの大原則は
- がっつり『寄せる』
- ピタッと『止まる』
でした。
これを踏まえて解説します。
「飛び込むな!」について
「飛び込むな」とは『寄せて』しっかりと『止まる』ことですね。
ボールを奪いに行くことはチャレンジでありいいことです。
ですが、奪いに行った勢いのまま不用意に足を出したら簡単にかわされてしまいます。
それが続くと本人も疲れるだけでせっかく頑張っているのにもったいないですよね。
ですので、選手にはまず『寄せる』『止まる』技術をしっかりと伝えることが先決です。
そして、飛び込んでしまったら、「しっかりと止まろう」という声がけが適切なんではないでしょうか。
「遅らせろ!」について
「遅らせろ」に関しては先述した、「時間を稼ぐ守備」を理解することでわかります。
相手についていって時間を稼ぎ、味方のフォローを待つプレーです。
1対1だけではなく、特に2対1や3対1の数的優位を作られた時も「遅らせろ!」と言われます。
1対1では抜かれずに相手のスピードを遅くするようなプレーが求められます。
言葉の意味を理解するってとても大事だね。大人はしっかりと説明してあげないといけないね。
まとめ:大原則『止まる』『寄せる』をマスターしよう!
今日は、1対1のディフェンスで抜かれないで相手を抑える方法について解説してきました。
いちばん大事なのは『止まる』『寄せる』を理解し、マスターすることです。
自分のマークする相手にパスが出る瞬間に全速力で寄せて、止まるべきところでピタッと止まる。
止まるべきところとは自分の足がボールに届く位置ですね。
できれば1メートルの位置まで寄せたいところです。
これが出来るようになればまず簡単には抜かれなくなりますし、「飛び込むな!」と怒られることもなくなります(笑)。
次の段階として他のことも考えて徐々に出来るようになっていきましょう。
攻撃のほうが好きという人も多いと思いますが、守備はうまくなってくると奥が深くとても楽しいです。
特に1対1の球際が強くなると、味方の信頼も上がっていきます。
ぜひ取り組んでみて下さい。
以上、長くなりましたので今日はこの辺で終わります。
少しでも皆様のサッカーライフが充実して、サッカーを好きになってくれたら嬉しいです。
サッカーさいこー
ブログさいこー
おしまい。