こんにちは!ちくです!
サッカー歴30年以上の大ベテランで、日々サッカーの研究をしているサッカー研究家です!
サッカー好きですか?
ボクは大好きです!
今日のテーマは『運ぶ』ドリブルです。
- ドリブルで相手を抜けない
- ドリブルで抜いてもすぐ追いつかれる
- そもそもドリブルが苦手
こういった悩みを抱えている人は多いです。
いくらコーンドリブルやボールタッチをたくさん練習しても、なかなかドリブルで抜けへんていう人は多いねん。
日本の小学生年代は相手をかわすような、狭い中でのボール操作は世界的にうまいと言われます。
ですが、大人になったときに世界に通用しない理由が、この『運ぶ』の根本的な考え方だと思っています。
皆さんはドリブルが速くなるような練習はしていますか?
コーンドリブルを速くやるとかではなく、直線的な『運ぶ』ドリブルを速くする練習です。
もしやっていなくても、それは皆さんが悪いわけではありません。
日本の育成年代では細かいボール操作がうまい選手を評価する傾向があるからです。
ドリブルの速さについて議論されることはほぼありません。
InstagramやYouTubeを観ていても「奇抜なフェイント」や「かわすドリブル」を取り上げている動画しか見たことがありません。
だけどな、世界の名選手はみんなドリブルがめっちゃ速いんや!
メッシ、C・ロナウド、デ・ブライネなどなど。それ以外あまり有名ではない選手でも海外のプロプレーヤーはドリブルが速いです。
これでは、なかなか世界との差が埋まりません。
ですが、逆に言えば今日の記事でお話しすることを理解して磨いていけば、世界のサッカーに近づけます。
もともとかわす細かいボール操作が得意な人が身につければ鬼に金棒です。
「そもそもドリブルが得意じゃないよ」という人でも、今日の内容を実践してもらうとドリブルが得意になっていきます。
ボールを自由に動かすことができるようになるからです。
前置きが長くなりましたが、かなり重要な内容です。
ぜひ最後まで読んでください。
なぜ速い『運ぶ』ドリブルが必要なのか?
まずそもそもなぜ速い『運ぶ』ドリブルが必要なのかを考えていきましょう。
冒頭でも言ったように、日本の育成年代は狭いスペースで相手をかわすようなドリブルは世界でもトップクラスだと言われます。
しかし、
- 「相手を抜ききることができない」
- 「相手をかわしたのに追いつかれて囲まれてしまう」
- 「キーパーと1対1になったのにDFに追いつかれる」
こういうシーンがよく見られます。
Jリーグでもたくさんあります。
相手を抜ききることができんから、多くの人はまたコーンドリブルやフェイントの練習をするねんな。
でも抜けない原因は、ボールコントロールが悪いからではないんですね。
相手を抜けない原因は
ドリブルに速さがないから
です。
相手をかわしたときにグッとスピードを上げて、相手の前に体を入れることができれば相手を抜くのは簡単です。
さらにスピードが上がれば相手に追いつかれることもなくなります。
逆に、かわすのが得意でもドリブルに推進力がないと、レベルが上がると通用しなくなってしまいます。
世界のプロプレーヤーは、みんなドリブルが速いです。
メッシもマラドーナもなんであんなに、どんどん相手を抜いていけるかと言うと
ドリブルが速いから
これが大きな要因のひとつです。
つまり『運ぶ』ドリブルが速いと
- 相手を抜けるようになる
- 抜いた後に追いつかれなくなる
- 相手の急所を突くドリブルができるようになる
- ドリブルが得意になる
これらが手に入ります。
世界との差を埋めるためにも速い『運ぶ』ドリブルをマスターした方がいいことがわかります。
「メッシは足が速いだけじゃないの?」と思う人がいるかもしれません。
もちろん足が速いのもあるんですが、メッシがすごいポイントは
「ドリブルの速さ」と「走る速さ」があまり変わらない
これなんですよね。
他にも例を挙げるとイニエスタですね。
イニエスタはおそらく、ボールを持っていないときはそれほど足は速くないでしょう。
でもボールを持ったらドリブルに推進力があって、スルスルと抜いていきますよね。
イニエスタは普通に走るより、ドリブルのほうが速いんちゃうかと思うぐらいドリブルと走りに差がないで。
ですので、現時点で「自分は足が遅いから無理だ」と思っている人でも「ドリブルの速さ」と「走る速さ」を近づけることはできます。
そして風間八尋さんの書籍に書いてありましたが、『運ぶ』練習をすることで足が速くなる選手がいるそうです。
※『運ぶ』練習に関してはあとで詳しく説明します。
まさに一石二鳥です。
もうやらない手はないですよね。
風間八尋さんの書籍のリンクを貼っておきます。
サッカーの『運ぶ』とは?
サッカーで言う『運ぶ』とは簡単に言うとドリブルのことです。
『運ぶ』とは
- 行きたいところに最短・最速で運ぶ
- 次のタッチでなんでもできる所に運び続ける
- ボールは自分の身体の前方で縦回転をしている
これが理想の『運ぶ』です。
わかりにくいところもあるので、順番に解説します。
行きたいところに最短・最速で運ぶ
例えば、A地点とB地点があったとします。
このAからBへ行くのに最短・最速で行きたいと思ったらどのようなルートがいいでしょうか?
答えは
AとBを結んだ直線
これですね。
いきなりふざけた質問をしてすいません(笑)。
なぜこんな質問をしたかというと、ドリブルも同じだからです。
ドリブルもイメージしたところへ直線でまっすぐ向かうのがいちばん速いです。
練習方法はあとで解説しますが、ここでは
まっすぐ『運ぶ』のがいちばん速い
これを覚えて下さい。
次のタッチでなんでもできる所に運び続ける
これはどういうことかと言うと、『運ぶ』をしているときのボールの置き所のことです。
『運ぶ』ときの理想の状態は
ボールが自分から離れずに常に『蹴る』『止める』『運ぶ』を選択できる状態
です。
ボクで言えば、常に利き足である右足の前にボールを置き続ける状態が最高の状態と言えます。
これは全速力でドリブルしているときも同じです。
この『運ぶ』ができると相手は次のタッチで何をしてくるか読めないので、止めることが非常に難しくなります。
仮に相手がボールを取りに来れば、パスを出すこともできるし、相手をかわすこともできます。
この状態を目指します。
ボールは自分の身体の前方で縦回転をしている
最短・最速で直線を進むということはボールがまっすぐ進んでいるということです。
ここで覚えてもらいたいことは
ボールがまっすぐ進んでいるときはボールはきれいに縦回転で動く
これですね。
ボールが斜めに動いたり変な回転がかかるとロスが出ます。
ボールの軌道を修正するために、余分なタッチが入り、どんどん遅くなってしまいます。
これはターンするときも同じです。
90度のターンをしようと思えば、真横に回転がかかるようにタッチするのが理想です。
細かいことですが、こだわって意識することで必ず結果はいいものになります。
メッシの究極の『運ぶ』を徹底解説
現時点で究極の『運ぶ』を実践しているメッシのドリブルを解説していきます。
メッシの『運ぶ』の特徴は
- 「走る歩幅」と「ドリブルの歩幅」がほとんど変わらない
- 歩幅にボールタッチを合わせている
- 2歩に1回タッチをする
です。
順番に見ていきましょう。
「走る歩幅」と「ドリブルの歩幅」がほとんど変わらない
先ほども言いましたが、メッシの「ドリブルの速さ」は「走る速さ」とそれほど変わりません。
これはどういうことかと言うと、ボールがなく走っているときとドリブルしているときの歩幅がほぼ同じだということです。
ボクを含めて多くの人がドリブルのときに、ボールタッチにばらつきが出ます。
「1タッチ目が大きくなったけど、2タッチ目は小さくなった」このような感じです。
こうなると、歩幅が大きくなったり小さくなったり、ばらつきが出てしまいます。
要は
ボールに歩幅を合わせている状態
ということです。
結果、ドリブルがどんどん遅くなってしまいます。
ではどうすればいいでしょう?
歩幅にボールタッチを合わせている
答えは
自分の歩幅にボールタッチを合わせる
これですね。
メッシは『運ぶ』ときに、毎回毎回のボールタッチを自分の歩幅分だけ正確に進めて、走る速度と歩幅を変えることなく『運ぶ』ことができます。
ボールタッチがバラバラになってボールに歩幅を合わせるのではなく、歩幅の大きさと同じ距離でボールタッチしていくことが大事だったということです。
メッシのボールタッチを観ていると、ボールはほぼ縦回転をしているのがわかります。
2歩に1回タッチをする
メッシのドリブルはタッチが細かいことで有名です。
どれぐらい細かいかと言うと、基本のドリブルは
2歩に1回タッチをする
これですね。
もちろん相手の邪魔が入って、抜きにかかるときは微妙にタッチが大きくなることもありますが、それでもタッチ数はかなり細かいままです。
これは、つまり
常に『蹴る』『止める』『運ぶ』ができる位置にボールがある
ということです。
メッシがほとんどフェイントもかけずに次々と相手をかわしていく秘密は
- ドリブルのスピード
- ボールタッチの細かさ
これだったんですね。
直線的なドリブルでもいつでも蹴れるところにボールを置いて、速いスピードで来られると、相手は次に何をするのかが読めなくて迷います。
ディフェンダーは最終的に足を出して抜かれるか、中途半端に下がって置いていかれるかしかなくなります。
メッシのドリブルを観てみましょう。
やはりメッシの『運ぶ』は究極だと言えます。
メッシの究極の『運ぶ』に「正対」を掛け合わせるとさらに抜くことが簡単にできるようになります。
「正対理論」について詳しく書いた記事はこちらです▼
≪ドリブルで抜ける選手は必ず使っている!相手に「正対」することのメリットについて徹底解説
『運ぶ』のボールタッチをする足の部分
ボクは子どもの頃に「ドリブルは足のどこでやる」というようなことを教えてもらったこととはありませんでした。
しかし、サッカーの研究をしていると上手い選手が足のどこらへんでボールタッチをしているのかがわかってきました。
特にボールタッチが柔らかいと言われる選手は
足の指先の方
でボールに触っています。
ただ、足の形には個人差があり、自分がしっくりボールタッチできる場所は人によって違います。
ポイントとしては
できるだけ足の指先の方で、自分のしっくりくる部分を探す
これがいいでしょう。
足のどこらへんでボールタッチすればいいか例を出します。
まず直進するときの「点」です。
直進するときは「親指と人差し指の間」か「中指と薬指の間」を使うことが多いようです。
いずれも指のつけ根あたりです。
ボク自身は大体、「親指と中指の間」でタッチしていることが多いです。
続いて方向を変えるときの「点」です。
足先の方で自分が触りやすいところなら、ほぼどこでもいいと思います。
自分なりにタッチしやすいところを見つけましょう。
速い『運ぶ』ドリブルの練習方法
それでは最後に速い『運ぶ』ドリブルの練習方法について提案していきます。
簡単なトレーニングですが、体力と根気がいります。
ぜひ頑張って取り組んでください。
トレーニングは
まっすぐにドリブルする
これだけです。
守ってもらいたいポイントは
- 2歩に1回ボールタッチする
- できるだけ直線で『運ぶ』
- ボールを常に縦回転させる
- 長い距離をドリブルする(20メートル以上)
です。
最初はゆっくりでいいので、上のポイントをひとつずつ意識しながら行ってください。
慣れてきたら方向転換しながらジグザグにドリブルするなど、ボールを自在にコントロールする練習をしてみましょう。
方向転換するときも常にボールの縦回転を意識してください。
徐々に速くして、目標は
全力ダッシュと同じぐらいのドリブルスピード
これを目指しましょう。
ちなみに元川崎フロンターレの森谷賢太郎選手は毎日40メートルぐらいのドリブル練習を続けたことで足が速くなったそうです。
小学生年代のお子様なら競争を取り入れてやると、みんな楽しんでチャレンジします。
単調な練習になるので、いい刺激を与えながら楽しんでやっていくとすごく上手くなります。
「かわすドリブルの練習」と今日紹介した「速い『運ぶ』ドリブルの練習」どちらを先にやればいいかですが、どちらでもいいです。
ドリブルが苦手なら「速い『運ぶ』ドリブルの練習」を先にやるほうが簡単だと思います。
全体練習でコーンドリブルをたくさんやるなら、個人練習では「速い『運ぶ』ドリブルの練習」を重点的にやればいいでしょう。
まとめ:メッシのやっている究極の『運ぶ』ドリブルを身に付けよう!
まとめ行きましょう。
今日のテーマはメッシのやっている究極の速い『運ぶ』ドリブルについてでした。
今日は
- なぜ速い『運ぶ』ドリブルが必要なのか?
- サッカーの『運ぶ』とは?
- メッシの究極の『運ぶ』を徹底解説
- 『運ぶ』のボールタッチをする足の部分
- 速い『運ぶ』ドリブルの練習方法
を解説してきました。
まず「なぜ速い『運ぶ』ドリブルが必要なのか?」を深掘りしていきました。
上のレベルになればなるほど、ドリブルで抜ききることが難しくなってきます。
速い『運ぶ』を身につけることで、
- 相手を抜けるようになる
- 抜いた後に追いつかれなくなる
- 相手の急所を突くドリブルができるようになる
- ドリブルが得意になる
これらが手に入ります。
そして、サッカーの理想の『運ぶ』を考えました。
理想の『運ぶ』は
- 行きたいところに最短・最速で運ぶ
- 次のタッチでなんでもできる所に運び続ける
- ボールは自分の身体の前方で縦回転をしている
です。
直線でドリブルすることで最短距離を最速で動くことができます。
常に意識していきましょう。
メッシの究極の『運ぶ』は
- 「走る歩幅」と「ドリブルの歩幅」がほとんど変わらない
- 歩幅にボールタッチを合わせている
- 2歩に1回タッチをする
これですね。
理想の『運ぶ』と同じでまさに究極と言うにふさわしいと思います。
『運ぶ』ときに足のどこでボールタッチをするのがいいのかについても解説しました。
一流のサッカー選手は
足の指先の方
で触っています。
足先で触ることで柔らかいボールタッチが可能になります。
最後に速い『運ぶ』ドリブルの練習方法を提案しました。
練習方法は
まっすぐにドリブルする
です。
注意すべきポイントをもう一度確認して丁寧にやっていきましょう。
注意すべきポイントは
- 2歩に1回ボールタッチする
- できるだけ直線で『運ぶ』
- ボールを常に縦回転させる
- 長い距離をドリブルする(20メートル以上)
でしたね。
最初は丁寧にやってどんどん速くするようにして下さい。
友達と競争することで、楽しい練習になりますので、ぜひ続けてやりましょう。
日本では複雑なフェイントや細かいボールタッチで相手をかわすことがもてはやされる風潮が未だに根強く残っています。
もちろんそれらも大事なんですが、あまり取り上げられることがない速いドリブルも非常に大事です。
ぜひこの機会にメッシの究極のドリブルを身につけるようにしてみましょう。
- 細かいボールタッチ
- ドリブルのスピード
これらを意識するだけで必ずうまくなります。
今までよりも相手を抜けるようになっていることに気づくでしょう。
楽しんでやってください。
以上、長くなりましたので今日はこの辺で終わります。
わからないことがあれば、お問い合わせフォームやX(Twitter)で直接聞いていただければお答えします。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
少しでも皆様のサッカーライフが充実して、よりサッカーを好きになってくれたら嬉しいです。
サッカーさいこー
ブログさいこー
おしまい。